喫茶人形 〜メイドの恋〜
「あ…! あの、リリスさま!」
「はい」
「ナギさんは…どうなさってますか?」
「…しばらくは謹慎よ
他の三名もね」
「あ… あのッ!」
「…どうしたの?」
「ナギさん
デザインの学校、通ってたって…」
「よく知っている事
そうね…
デザイナーを目指していたらしいわね」
「ドレス
――… ナギさんに作って頂いては
ダメでしょうか?!」
「ユキナ…」
「日がないこともわかってます!
でも…このままじゃ…!」
「これは貴女が決める事ではないのよ」
「――…!」
「俺は構わないよ」
「アサノさま…!」
「ぜひ、そうしてやってくれないか
…俺の可愛い姫の願いだ」
リリスさまは
呆れたみたいな顔をした後
ため息をつきながら笑った
「…まったく
今回のマスターとドールは
無茶ばかりを言うわ
――… ナギに話してみます
命令しなくても
二つ返事で引き受けると思うけど」
「ホントですかッ?!」
「…初期はあの子が全て
ドールのコスチュームを作っていたの
よく徹夜で、手伝わされたわ」
「そうだったんですか…」