喫茶人形 〜メイドの恋〜
そして私は…
窓の外にみえる
冬の海を眺めながら
授業中も、ずっと考えてた
そうだよ…
もしユイファさんなら…
ユイファさん結構その辺
大胆だったりするし
心配して連絡してくれようとしたり
絶対ありそうな気がするもん!
「ユキナ
今日はお昼、食堂いこっ」
「うん!」
「早めに行かないと、席埋まる〜」
「あッ!そっか!」
皆でワイワイ、話しながら
お昼のメニューについて考える
この学校の子は
家が旅館をやってたり
お店やってるとこが多いから
今の時期、お弁当ないこと多いので
さっき聞いたとおり
早めに来たのにも関わらず
席はかなり、うまり始めていた
「いただきま〜す!」
「ねえ…ユキナ」
「ん?!」
「…ねえユキナ
あんた…あそこら辺と知り合い?」
「え…?」
そう言われて…
さっそくお弁当の玉子焼きを
かじっていた私は
「一個ちょうだ〜い」の声に
お弁当箱をよせながら
同じ方向に、ふりむいてみた
…… 男子、の集団
同じ学年じゃない
…ちょっとハデ目な、先輩たち
なにか話しながら
私のほうをチラチラ見ながら
たまに意味深な、笑い方してる…
目が合って
私が見ていることがわかると
皆一斉に、顔をそらした
「…なにあれ
誰?ユキナみてんの?
マジで、感じ悪くない?」