喫茶人形 〜メイドの恋〜
「う…」
…気がついたのは
カーテンが閉じられて
真っ暗な部屋 ―――
だけど、少し目が慣れて来ると
…どこか小さな…
マンションの部屋みたいな…
その床に私は
手足をしばられ…寝かされていた
さむい…
まだ、頭…ぐるぐるする…
「…ごめんねユキナ…
起こしちゃったね……」
――… え
…なに?
床を探る、細く白い手…
落としたものは、細長くて透明…
先が…銀色に光ってる…
ホッとした顔で
それを拾った誰かは…
一度よろけて 窓にぶつかり
ジャッという音と一緒に倒れ
カーテンが開いたせいで
部屋の中が、一気に明るくなった ――
「…ユ…
ユイファさん…ッ?!?!」
…ベットに座って…髪を傾けながら
なにか一生懸命、腕にしばってる…
「なんで…
こんなとこ………
ハァ… 来たのよ」
「――… ユイファ
それ…
なに…してる…の…?」