喫茶人形 〜メイドの恋〜





「…ぃや」


私はリョウスケのシャツに
思いきりしがみついた


「――… ユキナ」


「やだぁ…

だって…だって帰ったら
またリョウスケと
離れちゃう…!!


だって…いつも急に
いなくなるよ…

も…そんなのいやだぁ…」




ずっとずっと言いたかった
ホントの気持ち…




「もう消えない

――… ユキナのそば
ずっといられるように
俺、頑張ってっから」


「…リョウスケ」




駐車場に向かうと
リョウスケが自分で
カギを開けた車


エンジンがかかって…


「乗れよ」


…助手席に、私は乗った




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