喫茶人形 〜メイドの恋〜
「私が…もっ…
早くに気が…てたら…」
「泣かないでユキナさん…!
ご…ごめんなさい!
私こそ本当に…!
そんな思いさせようとして
来たわけではないの…!
この前は…お話できなくて…
ユキナさんは
幸せになってね…?
ユイの分も…
それだけを
どうしても伝えたくて…
来てしまったの…」
「ユキナ…」
―――… 運命って…なにかな
しあわせって、なにかな…
私は…薬が作る、ウソの…夢の中にいて
全然、知らなかったけど
…殺されるところだったんだって
あとで知った…
あのときの私には
あれが精一杯で…
だから、ずっと…
なるべく考えないように
泣かないようにしてた…
でも…
私がもっと、強かったら
もっとなにか…出来たのかなって
それは…『後悔』って言葉…
これは、ずっとずっと…
考えてしまうことなのかもしれない…