喫茶人形 〜メイドの恋〜


プルル
プルルル…

また、アサノさまのケータイが鳴った


「はい」




アサノさまの腕の中で、海をみつめる

私はこのまま

アサノさまの、花嫁になる…

それが一番 ―――



「…キナ」


「ユキナ」


「…ぁッ はい!!」


「リリスから、話したい事があると」


「…えッ」


――― やっぱり…
私が逃げ出した事、伝わってたんだ


ふるえる手で、ケータイをにぎった



「…はい」




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