喫茶人形 〜メイドの恋〜




「――― ユイファさん!」


病院

ユイファさんが寝ているベットに
私は泣きながら走った



「…シャノン」


点滴
真っ青な顔で
それでも私が手をにぎると
にっこり笑った


「…バカ!ユイファのバカぁ!」

「ごめんね…シャノン」



ホントに具合悪いのは
ユイファの方なのに
泣いている私の頭を撫でてくれる…

ユイファ、優しいのに…
こんなにいい子なのに……!



「それよりシャノン
…こんな時間に出て、大丈夫なの?
彼氏…ヨルさんだっけ
あの人も一緒に来てるとか…?」


「…あ」


――― ユイファさんは
私とヨルの事を知ってる

だからこんな時間に、ここに来れた事
不思議に思ってるんだ


私は、ユイファさんに
心配かけたくなかったから


アサノさまとの事
ヨルとゆうべあった事を
全部、話した ――――





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