喫茶人形 〜メイドの恋〜
相変わらずひんやりとした
執務室の空気
「…そう
きちんとお返事する事に決めたのね
アサノ様の元に『箱入り』する事」
「はい
あの…もし『箱入り』するとしても
高校、ちゃんと卒業までは
通わせてくださると
おっしゃってくださって…それで…」
「ええ
その旨もアサノ様から
お話を聞いているわ
本当に、異例ずくめね…」
「そ…それで…あのッ!!」
「どうしたの?」
「――― また…
また、しばらくここで
私を 働かせてくれませんか?!
ユイファが…
ユイファさんがもう少し
元気になるまででいいんです!」
私はこぶしを握り
自分のキモチを
リリスさまに訴えた ―――