タピオカ



『ねぇ!』


(ビクッ!)


『名前なんてゆーの?』


話しかけてきた子はヒナコの前の出席番号の子だった。


「え、えっと…」


『あー、そっか!私から名乗るべきだね!笑 私は綾音(あやね)!』


アヤネと名乗る女の子は

元気でメガネの黒髪の女の子。


「えっと、ひ、ヒナコです…」

ヒナコと違って明るく社交的なアヤネのいきなりの自己紹介にヒナコは驚きを隠せなかった。


『じゃあ、ヒナだ!ヒナって呼ぶ!私はアヤネでいいよ〜』


人見知りのヒナコにとって向こうから話しかけてくれることはとても嬉しい。


「うん!じゃあアヤネって呼ぶね!よろしく…!」


『んふ笑 よろしく〜』


出席番号が前と後ろの二人が仲良くなるのに

そんなに時間はかからなかった。





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