私の好きな人
「大谷 昴の妹の雫さんだよね?」
爽やかな笑みを浮かべている
なかなかカッコイイ男の人が私に声をかけてきた
お兄ちゃんを知ってる…?
ベンチから降り、男から一歩離れた
お兄ちゃんを知って私に近づく男の人は
大抵、鳳凰にあだなそうとしている族関係の連中だ
何回もこういったことはあったから
私は男を警戒した
「あぁ…!
そんな警戒しなくてもいいよ!
別に俺は君に何をしようとか考えてないから!
ただ、君は大谷 昴の妹なのか聞きたいだけだから!」
男は私が警戒していることに気づいたのか、おどけたように苦笑いしながら言ってきた