私の好きな人
「そっか…
噂に聞くとおり…
美人系の女の子だね!
可哀想に…
アイツ、君みたいな子好きだから…
きっと、手放してくれないよ…」
男は私の顔をジロジロ見ると…
最初子どもみたいに、はしゃいだ様子を見せていたのに…
すぐに同情するかのように悲しげな顔で笑っていた
「アイツ…?……うっ!」
私はいきなり首にすごい痛みが走り、その場に倒れた
「あぁ…!
照っ!ダメじゃないか!
いきなり後ろから殴るなんて!」
「えっ…⁉︎
この女、大谷 昴の妹だったんじゃないのか?」
「いや、あってるけどさ…
俺の命令なしに勝手な行動しないでね?」
「ご、ごめん!
た、辰哉…そんな顔怖い顔しないで…!」
「まぁ、いいや…
あとはこの子をアイツに渡せば仕事は終わりだし…
ん?まだ意識があるのか…
えっと…雫ちゃんだったっけ?
さっきも言ったけど俺は何もしていないからね?」
あの爽やかな笑みを浮かべた男は
私の前にしゃがみ込んで、ニコッと笑い言った
私はその言葉を聞いたあと意識を手放した