私の好きな人
「一ノ瀬組は俺らを潰そうと考えているらしく…
俺らは警戒していた」
「ちょっと待てよ!
それは分かったけど…
なんで雫が関係あるんだよ!」
慶都さんは怒鳴り散らすように恭也さんに言った
「俺ら鳳凰もついでとして潰そうとしたんですよ…」
今まで黙っていた夕也が口を開いた
「俺ら鳳凰と如月組が繋がっているからですよ
一ノ瀬組は他の族とも関わりがあるらしく、俺らは他の族からしたら目障りにしかならない
だから、鳳凰の姫的存在と
俺の母親を誘拐すれば、どちらも潰せると思ったんでしょう
俺らには鳳凰に姫はいない…
なら、副総長の昴の妹を誘拐すればいいと思ったんだと思います…」
確かに俺らには姫はいない
夕也も俺も姫を作る気はない
そんなことを知った連中は
雫をだしに使おうと考えた