私の好きな人
「……お前には…
蛍の身代わりになって欲しい…」
「「「……なっ⁉︎」」」
俺と夕也と慶都さんは
恭也さんの言葉に驚いていた
蛍さんは恭也さんから聞いていたとして…
親父は驚いてはいなかった
まるで、それを分かっていたというかのように…
「だと思ったよ
さっきの話を聞く限り
鳳凰を潰す手段は雫として…
本命の如月組を潰すものは…
蛍しかいないもんね〜?
でも、恭也の性格上
蛍を誘拐されるわけにはいかない
なら、蛍を守るためには一つしかないよね〜?
僕が身代わりになって蛍を守るしか…」
遥は恐れることはなく
いつものように、へらへらと笑って言っていた
「そんなのダメだ!
親父!何考えてんだよ!」
「恭也!ふざけんな!
雫に遥?ふざけんのも大概にしろ!」
「遥を身代わりになんてさせない!
蛍さんを守ればいいじゃないですか!」
俺らは恭也さんの意見に賛成出来なかった
みすみす遥を奴等に渡すなんて…!