私の好きな人
「蛍を他の奴等に穢させるわけにはいかねぇ
俺が守ると言いたいとこだが…
もし俺がいて、蛍を助けられなかったらと考えると…」
「分かってるよ…
洸は、蛍を大切に思ってるからね…
洸が僕に対する存在価値は
こういうことだもんね…?
大丈夫
僕、やるから…
洸は蛍を守っててよ…」
「………」
洸さんは何も言わなかった
ただ、黙って遥を見ていた
遥は洸さんに優しくニコッと笑うと…
親父のとこに向かった
「……司、ごめんね…
僕、司との約束破っちゃうかもしれない…
僕、司が好きだよ…
本当に大好き、愛してる…
だけど…
司と同じくらい…
僕は洸も大事なんだよ…
ごめんね…
お願いだから、こんな僕を嫌いにならないで…っ!」
遥は肩を震わせながら泣いていた
親父に嫌われるのではないかと…
不安で仕方ないんだ…