私の好きな人

〜 雫 視点 〜


気持ちいい…


私は誰かに頭を撫でられているのに気づき目を覚ました

まだ目を開いていなかったが
私の頭を撫でている人は分かっていた


優しく
それでいて温かさを持った人


「……慶都…」


私は目を開いて、優しく笑っている慶都に声をかけた


周りを見渡すと
私と慶都が一緒に選んだ
私たちの家にいるのだと気づいた


「雫…俺さ…

今回のことで分かったことがあるんだよ…」

「な、なに……?」


慶都が真面目な顔をして私を見てくるから、私は少し戸惑っていた


慶都が真面目な顔をするときは…
いつも私のお母さんのことだから…

< 162 / 234 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop