私の好きな人
「遥はさ…
今まで、特定の男を作らなかったんだよ
自分は誰にも心を渡さない
自分は誰のものにもならないって言ってた
だから俺も安心してたんだ
だけど…
遥は司を好きになった
司から一時も離れたくないって見えるくらい、司にべったりだったんだよ
俺は全力で二人を引き離そうとしたよ
でもダメだった…
二人はお互い本気で愛し合っていたんだ…
悔しかったよ…
俺は長いこと遥の側にいて好きだと言い続けてるのに…
遥と出会って間もないヤツに遥は取られたんだから…
遥が司と結婚したとき俺はショックすぎて、また女遊びを始めたんだ
遥を忘れるためにね…?
でも忘れられなかった…
本気で好きになった相手だったから
そんな簡単に忘れられなかった…
それで遥が女の子を産んだって聞いて思った…
そうだ…
忘れられないなら、遥の側にいればいい
その子を使い、遥と一緒にいてやるって…
今考えたら…
ストーカーだよね?
本当に笑っちゃうよ…
雫は遥にも似てるけど…
どちらかというと司似だよね?
だから、雫を見るたび俺の心は嫉妬に埋め尽くされた
この子を壊せば…
司は悲しむのかな…?とか考えたこともあったよ…
だけどね…
無理だった…」
「……どうして…?」
私は慶都の話しを聞いて泣きそうになりながらも慶都に尋ねた