私の好きな人

「可愛かったんだよ…

俺に一生懸命好きだって伝えてくる女の子が…
俺を見つけると…
笑顔で俺の側に寄ってくる子が…

可愛すぎて…
そんなことを考えられなくなったんだよ…」


慶都は私に優しく微笑むと
私の手を握った


「俺、いつの間にか…

雫を目で追うようになってたんだ…
学校に行っている雫を迎えに行ったときなんか…

たくさん下校している生徒の中から…
すぐに雫を見つけるほどに

雫を好きになっていた…」

「………嘘だっ!!
慶都、嘘つかないで!!」


私は慶都の手を振り払い
すぐに起きあがり、慶都から離れた


「どうして…?」


慶都はそのまま動かず
ただ黙って私を見つめていた


どうして…?
そんなの…っ!!

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