私の好きな人
「一応、今日はみんなで夕食を食べるから帰ってくるようには言ったが…
アイツが俺の言うことを聞くかどうか…」
「そういうとこは…
遥に似ているよね。
さすが遥の息子って感じだ。」
慶都は感心したように苦笑いしていた
慶都もあの女と知り合いらしく
親しげに遥と呼んでいた
私は慶都があの女の名前を呼ぶたび
嫉妬にかられる
あの女が気にくわないのもあるけど…
慶都が下の名前で呼ぶのは珍しいからだ
下の名前を呼んでも…
ちゃん付けするのに…
あの女には
ちゃん付けなしに呼んでいる
本当に嫌な女だ