私の好きな人
家族愛
〜 雫 視点 〜
私は慶都と夕也くんの家に行き、今まであったことをお父さんたちに話した
私だけじゃなく、お母さんまで攫われたことをこのとき初めて知った
奴等の目的は何だったの…?
そんなことを思っていたら…
玄関の方が騒がしくなり、私たちはみんなが帰ってきたんだと分かった
「蛍、今帰った」
「恭也…っ!よかった…無事で…っ」
恭也さんは私たちのいる部屋の襖を開けると蛍さんが涙目で恭也さんに抱きついていた
「みんなも無事なの…っ?」
「ああ…ほら…」
恭也さんが入ってきたところから
敦さんや夕也くん、お母さんをお姫様抱っこしているお兄ちゃんが無傷で帰ってきた
「よかった…みんな無事なのね…
遥、何もされてない…?大丈夫…?」
「………」
いつものようにお母さんは蛍さんの言葉を無視していた
お母さんは何故か蛍さんを嫌っていた…
前にお母さんたちが話していたお父さんが原因だと思っていたけど…
どうやら、そうじゃないらしい…
よく分からないんだけど…ね…?
「……遥、無事でよかったよ…」
お父さんは安心したようにお母さんに言ったら…
「うわっ…!!
ここにも僕好みの男がいる〜
やっぱり、恭也の周りはイケメンが多いねぇ〜?」
お母さんはお父さんを見て驚いたあと
まるでお父さんを初めて見るみたいな反応をしていた