私の好きな人

お父さんの部屋に着くと
あの女がベッドで横になりながら雑誌を読んでいた


私は顔を歪めながら部屋に入ると
お父さんは私の様子に気づいたのか


「ごめんな、遥を他の部屋にうつさなくて…」


「いいよ、どうせ
あの女がお父さんから離れるの嫌とか言ったんでしょ?」


お父さんは苦笑いしていて

私があの女に聞こえるくらい大きな声で言ったのに…


あの女はまるで聞こえてないかのように雑誌を読み続けていた


本当にムカつく
気にしてませんって感じ…

違うか…
私なんて眼中にないんだ


興味がないから

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