私の好きな人
失恋
〜 雫 視点 〜
慶都は私のことなんて好きじゃなかった…
私と結婚すれば、あの女の傍にいれるから私と結婚しようとしていた…
なんで…
なんで…っ!
いつもいつも
あの女に私の好きになった人をとられないといけないの…っ!
小さい頃からそうだった
気に入った人がいても、その人はあの女を見た瞬間、あの女のことを好きになる
だから、慶都は私のことを好きって言ってくれたときは本当に嬉しかった
慶都は、あの女より
私を選んでくれたんだって
そう思ったのに…
なんで、またあの女なの…っ!
なんでみんなあの女に惚れるの⁉︎
なんで…
私じゃないの…
『お姉さーん!
…泣いてるの?俺らと遊ばない?
俺ら、嫌なこと忘れるもの持ってるよー?』
泣いてる私に男たちが声をかけ、手にはビニール袋に入っている白い粉のようなものを見せてきた