私の好きな人
「…えっと…
じゃあ、行こうか…?」
「うん…」
夕也くんは私の態度に混乱しながらも
私を夕也くんの家に連れて行った
「…みんなには、黙って出てきたの…?」
「……」
「…そっか……えっと、なら…
慶都さんや司さんとかに連絡しないで
昴には一応連絡いれとくね…?
たぶん、みんな心配してると思うし…」
私は無言のまま、夕也くんの言葉に頷いた
夕也くんは、携帯を取り出して
「…あっ、昴?
俺だけど……は?ちょっ、話聞けって!
なに?それどころじゃない?
いや、こっちもそれどころじゃなくて…!
え?遥さんを慰めてる?
お前、まだ遥さんのこと…
ああ、もう分かったって…
そんな怒んなって!
あ、今雫ちゃん俺が預かってんだけど
雫ちゃん家に帰りたくないって言ってるから、俺の家泊まらせるわ
慶都さんや司さんに言っといてくれない?
あ?自分で言えって?
ちょっ、頼むって!俺を巻き込まないでくれよ!
慶都さんや司さんに俺から伝えるとか無理だって!
昴?聞いてんのか?
…昴!ちょっ、待っ…!
切られた…」
夕也くんはため息を吐いて
携帯をしまった
「…えっと…
あとから、また連絡いれるから…
今日は安心して俺の家に泊まればいいよ。」
夕也くんは苦笑いしながら私に言ってきた
夕也くん…
本当に迷惑かけてごめんなさい…
お兄ちゃんの態度も私が代わりに謝ります…
そのまま私は夕也くんの家に泊まることになった