私の好きな人
「遥と同じ色気を出せるってことは…
慶都を惚れさせるチャンスがあるってことだよ!」
「……慶都を…?」
蛍さんは私の手を握って
優しく笑って言った
慶都を惚れさせるチャンス…?
どういうこと…?
「慶都は遥のこと好きだよね?
なら、雫ちゃんは遥と似ているから…
慶都を惚れさせることが出来るかもしれないんだよ!
その色気を使って
慶都をメロメロにさせてあげればいい!」
「そ、そんなこと…
私には出来な「出来るよ!雫ちゃんなら!
こんなに綺麗で色気が出ているなら…
どんな男でも惚れちゃうよ!」
私が慶都を惚れさせる…?
そんなこと考えたことなかった…
「慶都も遥のことはたぶん諦めかけてるよ…
司くんと結婚したのが大きかったと思うし、今の遥は司くんに夢中だから…
慶都は諦めるしかない
それなら
雫ちゃんに惚れる可能性はいくらでもあるよ!」
慶都が私を好きになってくれる…?
1%でも可能性があるならやるよ!
私は慶都を諦めたくない…!
あれが、偽りでも…
私の気持ちは偽りじゃないから…!