私の好きな人
「雫、何か飲むか?」
「あっ、いいよ
いらない」
お父さんは私をリビングに連れて行くと
冷蔵庫の近くに行き、私に声をかけてきた
飲み物なんかいらない
今は早く二人の過去を聞きたい!
「…あれ?
お母さんは?」
私はお母さんがいないことに気がつき
お父さんに声をかけた
いつもなら、リビングでくつろいでいるのに…
しかも、今日はお父さんがいるから尚更、家にいるはずでは…?
「あぁ、遥は
昴と買い物に行ったよ
まぁ、俺が追い出したんだけどな?」
お父さんはフッと笑うと
私が座っていた向かい側の椅子に座った