私の好きな人

このことは、遥は覚えてないだろうが
俺は今でも覚えている

俺は一度だけ…
遥を抱いたことがある


遥はその日

親父が出張中でいないことに寂しさがうまれたのか…
いつもは酔わないはずなのに、泥酔していた


雫は慶都さんの家に泊まっていて
俺が帰ってきたときには、遥は酔いつぶれていた

俺はまだそのとき
遥をうざってぇ母親としか思っていなくて、遥をそのまま放置しようと思ったが…


あまりにも無様な姿を見て
部屋までは連れて行こうと思い遥に近づき肩を揺らした

遥は俺に気づくとニコッと笑い…


「あぁ〜
司、帰ってきたんだね〜♪

僕、寂しかったんだよぉ〜」


俺を親父と勘違いして抱きついてキスしようとしてきた

< 96 / 234 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop