【短編】愛トキドキ憎しみ
慎司と付き合い始めて、まだ3ヶ月しか経っていない。


……それとも、もう3ヶ月なのかな。



高校に入ってすぐに友達になった慎司。


告白されたのは高二の春だった。


思いもよらない慎司からの告白に戸惑いつつも、気が合うし……。

嫌いじゃないし、むしろ好きなほうだし。


嬉しかったから、思わず「はい」って返事して付き合い始めた。


だけど……いつの間にか本気になっていた。


人と付き合うことの大切さ、そして人を好きになる喜びを教えてくれた。



初めての相手――。



いつの間にか、心が、体が、慎司を求めるようになっていた。


好きで好きで仕方なくって。


慎司無しの生活なんて考えられない。



気付けばそれくらい溺れてしまっていた。



「……不思議だなぁ」



訳もなく慎司の体を指でなぞりながら、小さく呟いた。




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