今日こそ絶対に自殺します。
「―――むむ、いないな…?」
私は部屋の外の廊下をキョロキョロと見渡すと、豆腐ちゃんがいないことを確認した。
「―――よし!今日こそ…」
急いで部屋を出ると、私は一本の縄を抱えて足早に廊下を駆けていった。
豆腐ちゃんがいない今のうちに……
なんとか自殺しなければ!!!
―――いくらここが「メガ症」だからと言って、周囲の存在を完全に断ち切ることはできない。
故に私も思い通りに自殺を実行することができない。
その上豆腐ちゃんとあんなに仲良くなってしまった今、私の活動時間は限りなく制限されている。
……手強いな、この家!!!
なにが『自由すぎる女神症候群ハウス』だ!!
自由どころか束縛の世界だよここは!!!
もはや『束縛しすぎる彼氏ハウス』だろ!!
束縛のし過ぎはよくないんだからなぁ全国のちんちくりん坊主!!!
まあとにかく。
私は無事部屋から抜けだし、アパートからも抜け出すことができた。
背中に佇むどでかいアパートを、私は見つめた。
「さよなら」
今日こそ私はこの世界からおさらばする。
私はアパートから猛スピードで離れていった。
今日こそ、
絶対に、
自殺しまぁぁぁぁす!!(4度目)