今日こそ絶対に自殺します。





今度の舞台はくじら公園、


―――の隣にある草木ボウボウの荒れ地。



ここなら誰にも出くわすことなんてないだろう。



―――というか、


「最初からここで自殺していればよかったんじゃん、私」





私の頭脳はどうやらひらめくのがものすごく遅いらしい。


むしろ『後悔』という名の油を差してあげないと、頭脳がちゃんと機能してくれない。




一難去ってはまた後悔。


そしてまた一難さってはまた後悔。



まるで金魚のフンみたいについてくる『後悔』は、もはや私の一部になってしまっているのかもしれない。




まあそんな金魚のフンでもクソでも、やっと手放すときが来たんだ。



荒れ地の中のテキトーな木に縄をくくりつけて、私は自殺の準備を完成させた。





「あばよ、金魚のフン」





―――あばよ、この世界。






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