今日こそ絶対に自殺します。





「お前ら二人一体どこに行ってたんだぁ??」


「僕は幸次を探してたんだよ」


「うーんそうかそうかっ!
んで幸次はどこに行ってたの?」


「僕はあっちの方!
あのね、さっき首つりみたいのをしていたお姉ちゃんがそこまで送ってきてくれたんだー」



ほら、あのお姉ちゃん。


そう言って弟の方はまっさきに私の方を指さしてきた。


ギクッ


お、おいチンチクリン……



それはねーだろ!!!!!!!




「あれ…チャンぴか…?」


パピヨンは不思議そうな顔で私を見つめると、たちまち笑顔を浮かべた。


「なーんだチャンぴかじゃーん!!」



ギクッ


やばい、これやばいぞおいっ!


このままだとまた自殺が引き延ばされる!




―――もうこうなったら、大人げなくても全然いい。






逃げます。




私は途端に走り出した。

草木ボウボウの荒れ地の中へ―――





「あっちょっとチャンぴか!!
あーもう……追え!子どもたち!!」


「「「はーい!」」」




―――子ども使うのかよ!!!



やばい!これまじでやばい!!!


私は全力で走った。


後ろから子どもたちが追ってくる。


その数なんと―――5人。



―――5人!?!?


ちょっと、お、多くないかい!?!?






「待てぇー!」


子どもたちはほんの遊び感覚。


でも私は、


「まじで来ないでまじで来ないでほんと来ないでやめてよもーう!!」


ある意味人生かかっているのでもう必死。






―――そしてしばらくも経たないうちに、


「お姉ちゃん捕まえたっ!」

「……(チーン)」



私は若々しい子どもたちに捕まえられたのだった―――





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