今日こそ絶対に自殺します。
「おーうチャンぴか!
おっかえりんごー!!」
なにがおっかえりんごだぁ!!
むかつくその言葉!!
子どもたちにつれられて、私は荒れ地から出てきた。
片方の腕につき2人の子ども。
背中にしがみついている1人の子ども。
計5人の子どもが私にしがみついている。
一体全体、どうなってるんだよもう……
「ほんといいとこにいたなチャンぴか!」
なにがいいとこだよ。
どこもよくないだろ!
「ちょっと手伝ってほしいことがあるんだ!」
「……えっ?」
「まあ死んだらなんもなくなっちまうんだからさ、これくらいは頼むよー」
パピヨンはそう言うと、近くに置いてあるビニール袋の中をガサガサッと探った。
そして取り出したのが―――一つのリンゴ。
「アップルパイ作り、手伝ってくれない?」
「え……」
―――アップルパイ作り。
「この子どもたちとさっき材料買ってきたんだ!メガ症ハウスで作ろう!」
―――あのなぁ、
おっかえりんごとかアップルパイとか………
嫌がらせか?
「―――無理です」
「えーなんでっ!めっちゃ楽しいのにー!」
「それは……」
私リンゴが、
食べれないんです。