今日こそ絶対に自殺します。





ーーー愛されてるなーお兄ちゃん。



こんなに愛されるお兄ちゃんは、きっとものすごく家族想いなはずだよね。



子供たちの手紙を見て、私はつくづくそう思った。



こんな立派なお兄ちゃんに比べたらーーー


ーーー私はどこまでも底辺に近い人間だ。


というか底辺そのもの。




私には兄妹がいなかったけど、いなかったらいなかったなりに何かできることはあったのかもしれない。



そう思うとちょっぴり悔しい気持ちがこみ上げてきた。




「あ…」



ーーーまた、後悔してる。



でもこの後悔はきっと、昔の私に責任がある。



苦しい、悲しいーーー


そんな思いばかりに駆られて、周りを全然見ることができなかった私。


そんな思いばかりに駆られて、自分自身しか見ることができなかった私。




ーーー私なりに生きられなかった、私。





今後悔しても、もう遅い。


そんなこと分かっているけど、どうしてか私はいつもいつも後悔してしまう。



あの時こうしていればーーー



私はもしかしたら、前を向いて生きていたかもしれないってーーー






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