今日こそ絶対に自殺します。
『後悔』がなくちゃーーー
人は前へ進めないーーー
パピヨンの言葉が私の頭の中をグルグルと回っている。
グルグル、グルグルーーー
ウツボに向けられている言葉なのに、なんだか自分が言われているみたいだった。
『後悔』ばかりが取り巻く私自身に向けられた、何かのメッセージに思えたーーー
「お前は兄妹に大変な思いをさせちまったことを後悔してるんだろ?
裏を返せばさ、その後悔があるからこそウツボはここで思いっきり鬱になれてんだよ。
無理する時間を引き延ばしていつまでたっても兄妹の元へ戻れないよりも、一度鬱になって少しずつ回復していくことを選べたんだ。
お前の後悔は、立派な後悔だ。ウツボ。
大丈夫だーーー
お前は幸せな未来に向かって
ちゃんと進んでいってるぞーーー」
「パピヨンさん……」
ウツボはまた泣き始めた。
「……そうですね……グスッ…
僕は…ちゃんと進んでるんですね……」
「ああそうだよ!
兄妹に大変な思いをさせた過去よりも何百倍も幸せな未来が待ってる。
ーーーだから安心して鬱になっとけ。な?」
パピヨンはそう言うと、嗚咽するウツボの背中を優しくさすった。