今日こそ絶対に自殺します。
「ほらほらー泣くんじゃねーよウツボ〜!
男らしくねーぞぉ!?」
いつのまにかパピヨンはいつものアホキャラに戻っていた。
「うう……グスッ…」
パピヨンの言葉がよっぽど嬉しかったのか、ウツボはまだ泣き続けている。
「ーーーあっ」
ぼーっとしていた私は我に帰ると、辺りをキョロキョロと見回した。
周辺には青々としている芝生と大きな木、そして涙を流すウツボと能天気なパピヨンしかいない。
「………」
ーーーさっき頭の中で見えた眩しい光。
そして未来へと繋がる道。
先ほどまで、私はそれに吸い込まれそうになっていた。
あの光を掴みたくなった。
あの道を歩んでみたくなった。
ーーーだけど、
「ズキッ」
掴もうとすると、何かが心に触る。
そっちに行くなと言って、何かが私の後ろ髪を引っ張ってくる。
『自殺してしまった方が楽だ』
何かが私に、そう語りかけてくるーーー