今日こそ絶対に自殺します。
俺は街角の小さな練習場で幼い頃からボクシングの練習に励んできた。
「いいか、星二」
「うん」
「リングに立ったら絶対に引くんじゃない。
自分は強いと完全に思い込め…!」
「…分かった!」
親父は元ボクサーで、結構名も轟いている有名な選手だ。
その親父が開いたのが、今俺が通う練習場。
俺はここでプロのボクサーを目指している。
ーーーシュッ、シュシュッ!
明日の大きな大会に向けて、俺は今最後の調整をしている。
プロボクサーになれる最大のチャンスの場。
絶対に負けるわけにはいかないんだーーー
「うっ…」
「倒れるのか!あぁ!?」
「倒れ…ない…!」
幼い頃からの親父からのスパルタ教育。
親父は自分が掴めなかったチャンピオンの座を、俺にどうしても取らせたいと願っていた。
「負けるんじゃねぇ!!」
「……はい!」
どんなに殴られても、俺は絶対に倒れたりしなかった。
強くなって、チャンピオンになって、親父の喜んだ顔を見たかったんだーーー