今日こそ絶対に自殺します。
ーーー試合がスタートした。
ゴングが鳴ると同時に俺は相手の元に駆け寄り、そしてーーー
「うおおおおおおおお!!!!」
熱い熱い拳を、
顔のど真ん中に思いっきり打ち込んだ。
「ドスッ」
鈍い音がリング上に広がる。
そして、
「バタッ」
相手選手が後ろへ倒れる音もしたーーー
ーーーあれ?
後ろに倒れたまま起き上がらない相手選手。
ーーーえ?
これ…まずいんじゃないか…?
倒れた選手の元に、急いで駆け寄るコーチや審判。
「呼吸をしてない!!
はやく応急措置をーーー!!!」
ーーーえ…うそ、だろ……
一向に目を覚まさないその選手の顔を見つめながら、俺はそのすぐそばでただ唖然としていた。
ーーー誰か…うそだと言ってくれ…
俺が拳を打ち込んだ相手選手は、
亡くなった。