今日こそ絶対に自殺します。




ーーーしかし、

何はともあれ私はこれで解放された。



つまり、

これでやっと自殺が再開できる!!



どうして私がお茶に誘われたのか、まったくもって意味不明だったけど…まあおいしかったからよしとする。



とりあえず今からまたくじら公園に戻って、自殺を再開せねばーーー




「…あの」



私はパピヨンと海パン男に声をかけた。




「ミルクティーごちそうさまでした…
では失礼します」




私は頭を下げて、その場から立ち去ろうとした。








ーーーガシッ



ーーーーえ?



しかし立ち去ろうとした瞬間、私はパピヨンに腕を掴まれてしまった。




「せっかく出会ったんだしーもう一件行こう!チャンぴか!!!」


「え?」


「なぁいいっすよね兄貴!」


「そうだなーなかなかいいアイディアだ」



すんなりと同意する海パン男。




え、ちょっと待って!

私は自殺しないと……



「よーし行くぞー!!!」



ええええええーーーーーー






私はそのままパビヨンに引っぱられ、お好み焼き屋と居酒屋と、そしてカラオケにまでも付き合わされたのだったーーー







「ーーーじゃあねチャンぴか!!
またあそぼーぜぇ!!!」



夜の3時半、私はやっとくじら公園に帰された。


もう疲れ過ぎて死ぬのも面倒くさい。



「………」



くじら公園の木の下に戻ってきたものの、私があれだけ時間をかけて計画した自殺セットはーーー


ーーーもう既にそこにはなかった。






「ハァ…」



私はその場から立ち去った。


生きることの絶望さに暮れながらーーー






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