今日こそ絶対に自殺します。





「うふふっ」



ニオさんはピンヒールの音をコツコツと鳴らしながら、私に歩み寄ってきた。



そして目の前で止まると、自分の腰に手を当てて顔を覗き込む。




「ふーん…なんかあった?子ねずみちゃん」


「えっ?」


「ずいぶんと顔が青いようだけど」




あ、まぁ…


なんにもないって言ったら嘘になるけど…


『私生きようか死のうか迷ってるんですぅー』とか言っても、まー相談事のレベル遥かに超えてるわけだし…



「ありませんよ…?なんにも」



ここは一応元気なふりをしておく。




「そーう?」


ニオさんはじーーーーっと私の顔を見つめている。


ここまでになると、ちょっと気まずい…




「子ねずみちゃん、私って結構人の心読むの得意なの。
だから子ねずみちゃんが考えてることもだいたい分かってるわ」


「え…」



ま、まじかよ!!


エスパー!?




「子ねずみちゃん」




ニオさんはにっこり笑った。





「ーーーあなた、恋してるのね?」


「………」












ぜんっぜんちげぇ!!!!!






< 160 / 326 >

この作品をシェア

pagetop