今日こそ絶対に自殺します。
そのあと私は、まったく自ネタがない恋愛話をニオさんとするはめになった。
ほとんどはニオさんからの一方的な質問攻め。
「背高い?」
「いやー…」
「じゃあ手とか大きいの?」
「いやー…」
「わかった!足が大きいのね!」
「………」
そういうことじゃない!
とつっこむ隙もないほどの攻め具合。
「もー子ねずみちゃんの好きな人誰なのー?
わかんなーい!」
そりゃそうだ!
いねーんだもん!!
「ハァ…」
思わず私はため息をついた。
ニオさんが淹れてくれたコーヒーはすごく美味しいのだけれど…
この話はおいしくない…
「ん?」
ふと顔を上げた時、私はニオさんの背後にある一枚の写真に目が止まった。
他の写真とは違って、それはきちんと写真たてに入れられている。
「どうしたの?子ねずみちゃん」
「え…あ、あの…
ちょうど向こうにある写真が気になって…」
私が写真を指差すと、ニオさんは「あーあれね」と言って、写真を持ってきてくれた。