今日こそ絶対に自殺します。
ーーー会計を済ませると、私はパピヨンの腕をを掴んだまま、足早にカフェを後にした。
なんでだろう…
なんで私はこいつの腕を掴んで走ってるんだろう……
そんな疑問が頭を行ったり来たりするけど、それに反して私の手はずっとパピヨンの腕を掴んでいる。
ーーー人気がないところまで来ると、私はパピヨンの腕を放した。
パピヨンは目を丸くして私を見つめている。
「な、なんですか…?」
息をいらしながら私が聞くと、パピヨンは「あはっ!」と笑って頭をかいた。
「いやーまさか引っ張ってこられるなんて思ってなかったからさぁー!!
なんか新しいチャンぴかに出会えた感じがして新鮮!ふぅー!!」
「えぇ…?」
私はただお前がキモすぎるから引っ張ってきただけなんだけど?
あんな風に騒がれたって、こっちが迷惑なだけだし……
「じゃあ、私はこれで失礼します…」
私は頭を下げると、すぐさまアパート方面へと歩いっていった。
「あぁ、ちょっ!!」
背後からパピヨンの呼び止める声が聞こえてくる。
ーーーでも、私は振り向かない。
「ーーーまた明日な!!」
ーーービクッ
私は思わずパピヨンの方を振り向いてしまった。
パピヨンはニシシっと笑っている。
「また、明日!絶対来いよ!!」
「………はい」
私はそう言い残して、すぐさまその場から離れていった。
ーーー私の背中を寂しそうな目で見つめるパピヨンに、全く気づかずに。