今日こそ絶対に自殺します。
パトカーに追われながらも、私たちは無事に試合会場の前まで着いた。
パトカーとの距離をなるべくとった状態で、パピヨンはバイクを止める。
「降りろ!!!」
私と豆腐ちゃんは急いでバイクから降りた。
「気をつけてくださいね!パピヨンさんっ!」
「ああ!任しとけ!!」
パピヨンはアクセルをまわすと、徐々にスピードを上げて走り去ってゆく。
「ーーーー楽しめよ!チャンぴか!」
ーーードキッ
私たちに背を向けたまま、パピヨンは大きく右腕をあげた。
「………」
その後ろ姿を、私は黙って見つめることしかできなかったーーー
「ーーー行きましょう!チャンぴかさん!!」
「あっ!」
私は豆腐ちゃんに腕を引っ張られると、建物の中へと入っていったーーー