今日こそ絶対に自殺します。





ーーーレディーファイツ!!!




とうとう試合は始まった。



ゴングの音と同時に、寺内は兄貴に鋭い攻撃を仕掛けてきた。



「ーーっ!」


兄貴はそれをかわしながらも、なんとか自分の体勢を保っている。






鬼のような表情で攻撃を仕掛けながら、寺内は言った。




「ーーー俺はな…兄ちゃんがいなくなって、母さんが鬱病になって、父さんが失業して…地獄という地獄を見てきたんだよ」



寺内は絶え間なく鋭いパンチを兄貴に食らわせる。



「…だからふと思ったんだ。
お前がいなければ家族は崩壊していなかったって!!!」



バシッ!



「…ぐふっ!」



ふと左頬に寺内の鋭いパンチが入り、兄貴は後ろに退いた。



それに構わず寺内は勢いよく飛びかかってゆく。




「苦しかった…!悲しかった…!
全部全部…お前のせいなんだよ!!!」



バシッ!バシッ!!



次々と兄貴の体にパンチが入っていく。



「俺は決めたんだ…!!
お前に復讐するために生きるってなぁ!!!」





バシィィィ!!!




勢いづいたアッパーが顎に入るとーーー


「グハァッ!」


兄貴は思いっきり倒れた。






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