今日こそ絶対に自殺します。
千崎 竜也(せんざき たつや)
彼は私の一個下の2年生だった。
成績優秀、運動神経抜群、整ったクールな顔。
やればなんでもできてしまう上に、クソ真面目の中のクソ真面目。
もちろん学校の中でもトップを争うほどのモテ男だった。
「咲田先輩、このフィルムはどこに戻せばいいんですか」
「あ?うーん、そこら辺置いといて」
別に同じ部活に所属していても、喋ることはそれくらいしかなかった。
「これやっときます」
「え、あぁ…ありがと」
それにこれといってむかつくこともなかったし、むしろ奴は気が利いた。
ーーーだからほとんどまともな話もしないまま、私と奴はそれぞれの写真を撮り続けた。
そして、何日も何週間も何ヶ月もが、あっという間に過ぎていったのだーーー