今日こそ絶対に自殺します。






ーーーそれからのこと。



奴は度々学校を休むようになった。



部室にはもう、ほとんど顔を出さないーーー









「………」



私は一人ぼっちになった部室で、奴の写真を眺めていた。




「……ぜんっぜん、笑ってない」



奴の写真は、どれもこれもが無表情だった。



笑ってる顔ももちろんなければ、怒っている顔や、悲しんでる顔もない。



驚いた顔さえも全くしない。




「つまんねーやつ…」



全ての写真を見終わると、私はそれを机の上に置いた。











ーーー奴、元気にしてるかな…




何もない天井を見ながらも、私の頭の中は奴の顔でいっぱいになっていた。




『………怖い』



あの時の苦しそうな奴の顔も、ふと脳裏に浮かぶーーー





「……最初に私に見せる表情があれかよ」



ーーーほんと、笑える。










ーーーポロッ…



「…!?」



ふと、目から何かが溢れてきた。


手でぬぐってみると、それは涙だった。





「っ!?」



私は驚いた。


なんで私涙なんか流してるの!?ダサッ!!



だけどーーー




ーーーポロッポロッ……




涙は次々と溢れてくる。




「…なんで…?」





ーーーまるで、



枯れないことを知らないみたいにーーー







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