今日こそ絶対に自殺します。
◆ 救えるのはあなただけ
◇ ◆ ◇
「ピッ、ピッ、ピッーーー」
定期的に打たれる音。
その発信源となっているモニターの隣にはーーー
包帯でグルグル巻きにされ、口元にマスクをして眠っている男の姿があった。
「……パピヨン」
すぐ脇の椅子に座っているニオは、ギュッとパピヨンの手を握った。
「ほんと馬鹿だね……」
涙が出てきそうになるのを堪えて、ニオは立ち上がった。
一向に目を覚まそうとしないパピヨンの顔を、じっと見つめる。
「ーーーまさかこのまま死ぬわけないわよね…
……竜也」
ピッ、ピッ、ピッーーー
竜也の顔はビクともしない。
まるで、高校時代のようにーーー
「絶対に……死ぬんじゃないわよ。
ーーー竜也が救われるまで…」
ニオはそう言い残すと、病室を後にした。
ーーー絶対に、なにがなんでも
私は竜也を救うからーーー