今日こそ絶対に自殺します。






「ニオさん……私のせいで…グスッ…
私のせいでパピヨンがっ……」



震えが止まらない声で言うと、ニオさんは私のことをギュッと抱きしめた。



「あなたのせいじゃないわ、チャンぴか」



「……っ」




チャンぴかーーー



初めてニオさんにこの名前を呼ばれた気がする。




「チャンぴか。こんなにもいい名前をパピヨンにつけてもらえたのよ?
ーーーパピヨンは何があっても絶対にあなたを恨まないし、むしろあなたが今ここにいることを喜んでいると思うわ…」



「……っ」



「だから自分のせいだとか、私が代わりにとか、絶対に思っちゃダメよ。
ーーーその方がパピヨンのためにならない」





ニオさんの優しい声は、私の耳元からすーっと入って、心に響いてくる。



そのせいか、もっと心が震えて涙が止まらなくなってくる。




「……は、はい…!」







ーーー私はパピヨンに、様々なことを教えてもらった。




生きることはなんなのか。


生きることはどうして重要なのか。




今私がここにいるのはーーー



パピヨンに生かされたからだ。





せっかく生かされたこの命。


絶対に自らの手で散らしてはいけないーーー






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