今日こそ絶対に自殺します。

ーーー俺の運命は呪われていた。



生まれた時から『次期社長』、『千崎商業の跡取り』と言われてきた俺は、ものすごい圧力の中で生きてきた。




「竜也、勉強は終わったのか」


「ーーーはい、終わりました」


「では、次はこの範囲をやっときなさい」


「……はい」






外で遊んだことなんて一度もない。


草原の中を走って、ゴロンと寝っ転がったことなんて一度もない。



俺は薄暗い部屋の中に閉じ込められて、ただひたすら勉強を強いられていたんだ。







ーーーただ二つだけ、


俺は外に出ることが許されるときがあった。




それは、県内でも有数のエリート小学校に通うときとーーー





「ーーーお茶しませんか？」




他会社から大嫌いなお茶に誘われたとき。