今日こそ絶対に自殺します。
「ーーーなら、逆のことも言えない?」
ドキッ!
パピヨンの言葉に私はふと顔を上げた。
「ぎゃ、逆のこと…?」
「そうさ!」
パピヨンはまだ右腕を私に差し出している。
一向に引く気などない、右腕を。
「ーーー入らない意味もないんじゃない?」
「……っ…」
私は少しだけ動揺した。
ニッコリと笑った顔のままパピヨンは続ける。
「入る意味なんて確かにないかもしれない。
だとしたら入らない意味もきっとないさ。
ーーー俺はチャンぴかを歓迎してるよ?
たとえしたいことが自殺でも、それは立派なチャンぴかのしたいことじゃないか。
思いっきり自殺をして、過ごせばいいことじゃないかーーー」
『入らない意味もないーーー』
『立派なチャンぴかのしたいことーーー』
どうしてだろう。
こいつの言葉はまっすぐに心に入ってくる。