今日こそ絶対に自殺します。






ーーーそしてパピヨンとして生き始めてから3年目に突入しようとしていた頃。



俺はとんでもない出会いを果たしてしまったのだーーー









ーーーその日俺は、くじら公園に来ていた。



ベンチに腰掛け、真上に広がる青空を見上げる。




「ハァ……」



正直、パピヨンとして生きていくことは身体的につらいところがあった。



昼間はパピヨンとして生き、そして夜中は父の経営する会社に夜通しで勤めに行った。



疲れていたんだ。


ものすごくーーー






「もうそろそろジム行かなきゃな…
また兄貴に殴られたら、今度こそ死ぬかもしれない…」



俺は立ち上がると、その場から離れていった。










と、その時だった。




「ーーーーーん?」



俺は1人の女性とすれ違った。


その女性からは、ものすごく懐かしい雰囲気が伝わってきた。





ーーーまさか…!



俺は思わず振り返った。



そこにはーーー



「ーーーーー光?」



俺がかつて愛した光とそっくりな顔をした女性の姿があった。




彼女はなにやら木にロープをかけたり、なぜだか知らないが花火までも用意していた。



そしてーーー



「え……」



縄を首にはめると、目を瞑って台から飛び降りようとしたのだ。




あーーー!!!









俺の足は勝手に彼女の元へと走っていた。






そして、俺は彼女に声をかけたんだ。















「ねぇ、そこの君!



ーーーちょっとそこらで、

お茶しないかいっ!?」







< 287 / 326 >

この作品をシェア

pagetop