今日こそ絶対に自殺します。
ーーーそしてパピヨンとして生き始めてから3年目に突入しようとしていた頃。
俺はとんでもない出会いを果たしてしまったのだーーー
ーーーその日俺は、くじら公園に来ていた。
ベンチに腰掛け、真上に広がる青空を見上げる。
「ハァ……」
正直、パピヨンとして生きていくことは身体的につらいところがあった。
昼間はパピヨンとして生き、そして夜中は父の経営する会社に夜通しで勤めに行った。
疲れていたんだ。
ものすごくーーー
「もうそろそろジム行かなきゃな…
また兄貴に殴られたら、今度こそ死ぬかもしれない…」
俺は立ち上がると、その場から離れていった。
と、その時だった。
「ーーーーーん?」
俺は1人の女性とすれ違った。
その女性からは、ものすごく懐かしい雰囲気が伝わってきた。
ーーーまさか…!
俺は思わず振り返った。
そこにはーーー
「ーーーーー光?」
俺がかつて愛した光とそっくりな顔をした女性の姿があった。
彼女はなにやら木にロープをかけたり、なぜだか知らないが花火までも用意していた。
そしてーーー
「え……」
縄を首にはめると、目を瞑って台から飛び降りようとしたのだ。
あーーー!!!
俺の足は勝手に彼女の元へと走っていた。
そして、俺は彼女に声をかけたんだ。
「ねぇ、そこの君!
ーーーちょっとそこらで、
お茶しないかいっ!?」