今日こそ絶対に自殺します。





思いもよらない出会いだった。



彼女とお茶をしている間、俺は頭の中が真っ白になっていた。



アホキャラという設定だったからよかったものの、俺は本当に自分でも何を言っているのか分からなかったんだ。






そしてさらに驚いたことーーー







「暗川は苗字です。
ーーー名前は光」


「……っ」




そう、彼女の名前は光だったのだーーー







ーーー俺は彼女と最初に出会った日、メガ症ハウスに誘うかどうかものすごく悩んだ。



あまりにも光に似過ぎていて、俺自身が動揺していたからだ。



だからとりあえず保留にし、それから三日間、彼女のことを見張った。




ネットカフェの隣の個室に変装して潜んでみたり、何か買い物に行く彼女を尾行してみたりーーー



そして彼女が2度目の自殺を決行しようとネットカフェを出た時、俺は奇跡が起きたんじゃないかと思った。




ーーー彼女は…メガ症ハウスの真ん前で自殺をしようとしていたのだ。




俺は帰ってきた後、兄貴に誘われ3階で格闘していたが、わざと兄貴を挑発して、自分自身を窓から投げさせた。




ーーーそして、彼女を誘ったんだ。


メガ症ハウスに。




自由に自殺していいという条件は、我ながら変な条件だと思った。



だけど、そう言うしか方法はなかったんだ。







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