今日こそ絶対に自殺します。
◆ 世界一重い罪
◇ ◆ ◇
ニオさんから全てを聞いた後、私は涙が止まらなかった。
まさかパピヨンにそんなつらい過去があったなんてーーー
「チャンぴか」
ニオさんは涙ぐむ私の背中をさすりながら、ゆっくりと口を開いた。
「パピヨンはね、自分で自分に重たい罪を背負わせているのよ。
このままだと、彼は一生死ぬまで『パピヨン【幸せをもたらす者】』でいるわ。
ーーーそして、ずっと罪を償い続けるの…」
「……っ」
私は唇を噛み締めた。
ーーーそんなの…あまりにも惨すぎる。
パピヨンは大事な彼女を死なせてしまったことによって、自分を罪人として扱うようになってしまった。
そして、その罪を少しでも償うために、私たちをメガ症ハウスに住まわせて、一人一人を救っていったんだーーー
ーーー胸が痛くなった。
自分の体を犠牲にしてまで私たちを助けるなんてーーー
失った彼女にしたことと、
全く一緒だよーーー
「このままだと…パピヨンが可哀想よ…」
ニオさんの声は震えていた。
「早く罪を下ろしてあげないと、パピヨンはまた駄目になってしまうわ…!
ーーー過去の彼女みたいな状態に陥ってしまう可能性だって十分ありえる…!」
ニオさんは私の両肩を掴むと、私に訴えるように言ってきた。
「ちょっと高いところから落ちたぐらいで、彼は絶対に死なないわ…!
ーーー目を覚ましたら……
パピヨンを……竜也を救って…!
チャンぴか…!」